七沢トンネルに肝試しに行った体験

七沢トンネルに肝試しに行った体験

56: 一 03/05/21 22:46

別のとこで書いた自分の体験談ですがちょっと修正してコピペします。

神奈川の伊勢原の辺りかな?七沢トンネルってご存知でしょうか?
山神トンネルが本当の名称かもしれませんが、そこでの体験談です。
今から2年ほど前、大学2年の頃、神奈川の厚木市に住んでいました。
で、向こうには廃病院やら結構心霊スポットのような場所が多くて
あまり遊ぶトコもないんでよく仲間と肝だめし気分で
そういう噂のあるとこに行っていたんですね。

七沢トンネルについて聞いた噂というのは
雨の降る夜に行くと白いワンピースの女を見るとか
そんなもんだったような気がします。ちょっと記憶が曖昧ですが…。
怖い場所は好きなのですが実際に幽霊とか見たことないし
それらしい体験もしたことありませんでした。それまでは。

その日、七沢トンネル行こうと話を持ってきた友人Aと
いつも一緒につるんでいるBとCと俺の4人で行くことになりました。
車の運転は俺です。途中コンビニで懐中電灯を購入しました。
Aの聞いた道順を頼りに進んでいきました。

どんどん山道を登っていきます。深夜2時を回っていたんじゃないかな。
周囲の明りも少なくなって、道幅も狭くなります。
道路は途中から舗装されてない荒れ道になり他に車は見当たりませんでした。
正直結構小心者なので引き返したいとも思いました。

結局そんなこと言い出せない雰囲気でそのまま進んで行くと
突然Bが「あれっ!?」と声をあげました。
Bの指差す方を見ると、たぶん廃車?が道の脇に
伸び放題の草に隠れるように止めてありました。

「ただの廃車でしょ?」Aが言います。
「いや、人が乗ってたろ!?見えなかった?」
完全にBはパニクってたけど俺にも何も見えませんでした。
「暗いしさ、雰囲気でそう見えただけだよ。」
Cも何も見てないようで3人でBを落ち着かせました。
内心俺はかなりびびっていました。

Bって鈍いというかあまり動じない奴だと思っていたので…。
とりあえず先に進むとゲート?のようなものがあったんですけど
立ち入り禁止のバーが上に上がっていたのでそのまま進みました。
細い道なりに進みカーブを曲がると突然道が開けました。

左に駐車場?のような空き地があって正面にトンネルが見えました。
思ったより小さなトンネルで幅は車1台分ってとこだったと思います。
トンネル内は真っ暗でした。

俺は空き地で車を止めようと思いました。
が、エンジン切る瞬間心臓止まりそうになりました。
ここに来る前に満タン近くだったガスがもうなくなりそう…。
他の3人に言いましたが見間違えだろうと。
まあ俺も怖いんで見間違えたんだろうと思うことにしました。

「じゃあ降りて往復してみよっか」というAの言葉で車から降りました。
トンネルに近付くにつれて小雨が降っているのに気付きました。
だんだんと周囲の雰囲気が怪しいものに思えてきます。

なんとなくBも俺と同じで引き返したそうな感じでしたが
強気なAは懐中電灯を片手にさっさと中に入って行きます。
Aに続いてCが入り、Bと俺が並んで続きました。

思ってた以上にトンネル内は陰気でいかにもって感じです。
霊感なんて全くない自分ですがこれはヤバイんじゃないかと。
Aは楽しんでるようで壁の落書きを見ては笑いながら話してました。

トンネルの真ん中くらいに到達した頃でしょうか。
突然懐中電灯が点滅を始めて、あっと思う間もなく消えました。
「うわぁぁぁ」Bの絶叫で俺も一目散に入り口へ向かってダッシュ。
不思議と暗い中でも入り口の方はかすかに明るかったです。

4人揃ってなんとか車に戻りました。さすがのAも真っ青でした。
「…もう戻ろうか?Aももういいだろ?」Cが言いました。
「お、俺の後ろ何か、いるか?」
「はぁ???」3人ともAが何を言いたいのかよくわかりませんでした。

「お前ら何も聞こえなかった?」
「何が?」3人顔を見合わせて首をかしげました。
「走って戻る間、ずっと聞こえただろ!?」
「お~い…お~い…ってさ?俺達の後を追っかけるようにさっ」
「…いや、何も聞こえなかったよ。な?」俺はB,Cに同意を求めた。
どうやらAだけに聞こえていたようです。

その声はどんどん近付いてきて車に乗る直前には耳元で聞こえたと半分泣き声でAが言いました。
俺達は聞いてないけどAから聞いただけでもう十分でした。
急いで車を発進させ元来た道を戻りました。

完全に俺はびびってしまって、全員そうだと思うけど本当にあの時は生きた心地がしませんでした。
車内がジト-っとしてバックミラーなんか見ることができませんでした。
車を走らせると突然目の前に真っ白な棒が…
来る時は上がっていた工事用のゲートのバーが下りていました。
俺の心臓はもう口から飛び出しそうでした。
慌てて車から降りてバーを上げに走りました。

バーを上げて開けたままの車のドアに向かって戻ると…
俺の車は車高の高い四駆なんですが、
ドアの下に座席に上がるため足をかけるステップがついてるんですね。
そこに白いビニール傘が置かれていました。
さっき見たときはこんなものなかった。ってかなんで傘?
もうわけがわからずただ怖かったです。急いで山を下りました。

とりあえず4人揃ってAの部屋へ戻って一息つきました。
Aに続いて部屋へ上がろうとしたCが叫び声をあげました。
「うおっ!!これどうしたん!?」
Cの指差す先、Aのシャツの背中の部分が縦に切り裂かれていました。
4人とも無言で夜が明けるまで眠れませんでした。

 

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